トラウマ
散らばった針の中から
歪んだ一つが突き刺さる
君の背中に流れる血を
誰も拭えずにいた
好きだった筈の君なら
震える手を委ねられると
僕の手首に滲んだ血に
重ねて見ていた
それは>まるで>掻き傷で
気にも>止めや>しないだろう
君に>向かう>その一つは
僕の>何パー>セントだろう
優しさに>付け込んだの>はさっき
あの人を>殺したのは>昔
「止めよう」と>決意したの>は僕で
複雑な>表情をしたの>は君
抱き寄せた身体、その腕
香った体温、息遣い
僕の脳裏に焼き付いている
狂いそうな位に
愛の>証>にも取れる
戯>れの傷を増やして
小さ>な針>が短剣に
変わる>前に>さようなら
泣きながら>駆け込んだの>はさっき
差し延べた>手を払うの>は今
切っ掛けを>生み出したの>は僕で
育て上げ>てしまったの>は君
優しさに>付け込んだの>はさっき
あの人を>殺したのは>昔
「生きよう」と>覚悟したの>は僕で
犠牲に>選ばれたの>は君
「いつも>虚言>なんだろう
痛く>なんか>ないんだろう」>って
誰も言いやしないのにさ
嘘で>表情を>固め>ている>のは誰だい?
君は>寧ろ>欲しいんだろう?
「毒食>らわば>皿まで」と
誰か>が二>人の関係に
気付く>前に>さようなら
直線で>分断したの>はさっき
君と僕>を隔てるの>は何?
自分では>見付け出す気>も無くて
トラウマに>してしまったの>は僕
優しさに>付け込んだの>はさっき
あの人を>殺したのは>昔
「愛している」と>言えなかった>僕は
また誰か>に針を向けるん>だろう