強情ラブレター
伝えたい事があったんだ
最期まで言い出せなかったけど
オレンジ色の病室に
僕の選んだ花が映えた
じっと見詰めるその目にも
そっと伸ばされた指の先も
拒んだ覚えなんかない
寧ろ待ち侘びていたんだと
この期に及んで>君は強情だね
繋がっているのは>論理じゃなくて腐れ縁
魘されるくらい>求めたって良いじゃん
どうせもう終わるんだからさあ
君にまた一度逢えるなら
この指でその口を抉じ開けよう
無い物強請りだと蔑むかい?
…確かに在ったんだよ。
伝えたい事があっただろう?
最期まで言い出せなかったけど
頭が痛むと言うから
僕は窓から花を捨てた
最後のチャンスと>僕は知っていた
強がっていたのは>お互い様と認めてよ
一度だけならば>犯したって良いじゃん
どうせ救われないんだからさあ
時を最初まで戻せるなら
真実を知る前に終わらせよう
夢物語だと嘲るかい?
結果は同じだろう
君はいつも独りだ
独りで此処まで来て
独りで逝ってしまうんだ
僕はただの一人だ
君が出逢った一人
特別になりたい一人
君にまた一度逢えるなら
この口でその口を捻じ伏せよう
手酷い強請りだと蔑むかい?
やめるつもりは無いけど
君に伝えたい事があった
真実を知る前に一度だけ
夢物語を僕と歩いて
もう何も言わないよ