愛デンティティ

互いに俯いて歩いているだけじゃ
見つめ合うことはできない
ほんの少しで良いから　二人前を見て
あるはずのない光でも
きっと見出せるでしょう

「泣かないで　大丈夫」
傷を嘗め合う関係で始まったの
出任せと知りながらも
どんなに君の言葉に励まされたことか

僕のアイデンティティは君を愛する事
まだ「僕を支えにしてくれて良いよ」とは言えないけど
辛くなったらいくらでも求めてください
かつて僕がそうしたように

どんなに傷付いて失う恐怖に
怯えて心を閉ざしても
何も得ないで行きてくなんてできないよ
それなら二人でなるべく
失わないようにしよう

君だって苦しいのに
僕が甘えてばかりだったね　ごめんね
無理させたんだと思う
それでも君の微笑みに勇気をもらった

君のアイデンティティは僕が与えられる
だからもう独りだと嘆いて涙流さないで良いよ
やり場の無い思いは僕にぶつければ良い
他の誰も傷付けないで

「行かないで　淋しいよ」と
引き止められたらどんなに良かったか
「離れても側に居るよ
いつか必ず迎えに来る」と君は言った

僕のアイデンティティは此処で待ってる事
焦らないでゆっくり自分の夢を追いかけてきてください
辛くなったらいつでも帰ってきてください
頼りにならないかもだけど

独りで俯いて歩いてるだけじゃ
旅はきっと寂しいでしょう
思い出を語るだけでも荷物は減るよ
終わりの無い旅路だって
きっと二人なら行ける

僕のアイデンティティは君を愛する事
君のアイデンティティは僕が与えられる
二人で前へ…