Jacket

アリニンゲン

知らなかったの
通じない記号とは
愛していたの
ぼくなりのやり方で

酷く削れた
鉛筆で生み出した
ぼくの分身
きみの名前はアリ人間

ほとんど無限の空を見上げるだけの
些末な存在には
お似合いの名前だろう
気付かずに居たかった

アリ人間は薄い紙の上を
何処までも歩いて行くけど
その言葉を教えてくれた君は誰だ
誰なんだ
高次元の影が映る

知らなかったの
届かない想いとは
愛しかったの
影が魅せる景色が

ほとんど虚空の夢を見果てぬだけの
無力な存在には
似合わない相手だろう
知られずに居たかった

アリ人間は薄い意味を語り
いつまでも変わらないけど
その言葉を抱えてくれた君の底は
まだ深い
知り得ない世界を覗く

細い躯体[くたい]も無個性な顔貌[かお]
ぼくに相応しい
誰かが教えてくれた眩惑
ぼくはアリ人間

アリ人間は薄い紙の上を
何処までも歩いて行くけど
その言葉を教えてくれた君は誰だ
誰なんだ
高次元の影が映る

最上級の表現を試そう
永遠の無意義さを捨てて
この名前を与えてくれた君に君に
さようなら
無次元の闇に落ちる