Ether
小さい頃物を失くしては
よく母に叱られていた
大人になり未だ繰り返す
これはもう三つ子の魂か
どれだけ探したって
手掛かりすら得られなくて
母に泣いて縋った>あの日の僕を
僕は忘れてしまいたかった
噫、そうさ、君も。
手の内に隠すんだね
その本当の色を
ああ、知っていたよ。
僕は溺れ死ぬんだね
果ての無いエーテルの海
甘い匂いに冒されていく
届かない事を憎むなと
ある詩が言っていたけれども
どれだけ求めたって
その事すら伝えられず
独り泣いて過ごした>非力な僕は
在りもしないものに頼った
噫、そうさ、誰も。
能わないというのなら
まだ救いがあった
噫、そうさ、君も。
僕を飼い殺すんだね
だから伝えられるなんて
幻想、空想、妄想。そうだろう?
光はどうやってこの身を暖めるのだろう
昔人々は悩んだ末
幻の海を仮定した
嘗ての叡智が選んだ間違いの道を
無知な僕達が進んだって
一体誰が責めるだろう?
噫、そうさ、誰も。
能わないというのなら
まだ救いがあった
ああ、知っていたよ。
僕は溺れ死ぬんだね
果ての無いエーテルの海
甘い匂いに冒されていく
噫、光が見える。
皆を惑わせた光
まさか伝えられるなんて
誰も思っていなかった。そうだろう?