ユメノナカ
獣が甘く噛み付く左手は
もうどうしようもないけれど
未だ右の手は自由だから
君に精一杯伸ばしたんだ
怖いよ 逃げ出したいのに
走れば追い付かれてきっと食べられてしまう
痛いよ 未だ死にたくない
上手く此処を離れるだけのスピードは出せない
君がこの手を引いてくれないのなら
君の元へひたすら駆けてた夢の中
抱き寄せ何かを伝えようとした君
応えようと痣の出来た腕を回したのに
君と逸れてしまった 獣から逃げてるうちに
暫く離れないといけなくても
少しは我慢すべきだけど
さようなら言った君の声
君らしくない頼りなげだった
淋しい 一緒に居たいのに
時間は無情にも流れて僕等を急かすよ
好きだよ 互いに云えずに
現に君が伸ばした手は僕に触れずに落ちた
君が僕を引き止めてくれないから
君への想い素直に云えた夢の中
思わせ振りな態度の現実の君
遠慮無しで愛してあげられないこのままじゃ
欲しいのは一つだけ 君の言葉早く聴きたい
怖いよ 逃げ出したいのに
君が居るから独りで置いては行けないんだ
君にこの手を引いてもらいたいんだ
君の元へひたすら駆けてた夢の中
抱き寄せ何かを伝えようとした君
もしもいつか現実になる日が来るとしたら
二人で同じ台詞を 声に出して言えたら良い