à la bibliothèque
僕の心を魅せる物
本が僕を誘っている
図書館に行く度に
四方八方から
おいでおいでと
僕の目を惹き付ける物
本が僕に願っている
本棚を見上げれば
僕を私をほら
手に取ってと
手当たり次第引き抜いては
パラリと捲って棚へと戻す
どうせ読めない
いや
読まないのだ
興味をそそる粗筋
見た目に愉しい装丁
それだけしか望まない
僕は想像するだけで
胸が一杯になるから
一々全ての
文を読みはしない
読めやしないさ
話が終わるのが寂しい
一つの世界が終わるみたいで
それくらいなら
まだ
読まぬ方が…
続きを妄想すれば
世界は永久に閉じない
真実より永遠を
長い前置きは不要
世界の総てを知りたい
それだけを望んでるの
僕は本の誘いを断れないから
何度も館内を彷徨って
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