PG12 6778字鉄壁の襦袢 ある昼下がり、襖の隙間から顔を覗かせたコウに、江雪左文字は表情一つ変えずに応えた。 「何か、ご用ですか?」 「ちょっと出陣してくれない?」 「構いませんよ」 にこにこと楽しそうな審神者とは対照的に
G 4693字♥ 4しがみつく 私、なんで生きてるの? その少女は、ふと、足を止めた。主要な駅と駅とを繋ぐ乗り換え通路の真ん中で、人混みの中立ち止まった彼女に、後ろを歩いていたサラリーマンが悪態をつく。 彼女は小さく謝ってから
G 3514字♥ 6業 このこころは、まちがいでしたか? (俺…) 安定は裸足のまま本丸の庭をふらふらと彷徨っていた。 (俺、今、何した…?) どうにも抑えきれなくなった感情を、鯰尾にぶつけたのだ。 首を絞める、殺意
G 2044字♥ 11想い出 沖田君が居た頃は、主の事で喧嘩なんてした事無かったのに。 「乱ちゃんの髪の毛は良いなーさらさらでつやつやで」 「ふふっ」 乱藤四郎は主に髪を結えてもらいながら、嬉しそうに微笑んだ。今日の近侍は彼の